
“しつけ”というより、まず猫たちが何を求めているのかを知ることが大事だ。
人間のルールを押しつけるのではなく、彼らの習性を知り、猫の目線で考えてみると、彼らが意図的に問題を起こすのではないことに気づく。
彼らは人間と暮らすことで、実は多くのストレスを抱えることになる。そのストレスを解消してやれば、問題行動はなくなり、猫も人間も幸せなキャットライフを堪能できるのだ。
理屈としては簡単だが、はたしてそんなことが可能なのか? と誰しもが疑問に思うだろう。
それを可能にした男がいる。
これまでにない手法で猫の問題行動を解決するのは、世界中で“キャットダディ”の愛称で呼ばれるジャクソン・ギャラクシーだ。
スキンヘッドにピアス、全身タトゥーに覆われた巨体……。見た瞬間、ちょっと引いてしまいそうな風貌の男性と、“猫の行動専門家”という肩書きを結びつけることはむずかしい。しかし本書を読めば、そんな戸惑いも吹っ飛ぶ。それどころか、このミスマッチに愛着さえ感じるかもしれない。
彼がこれほどまでに有名になったきっかけは、世界180以上の国・地域で放送されている「アニマルプラネット」で、ジャクソンによる「猫ヘルパー〜猫のしつけ教えます〜(My Cat from Hell)」がはじまったことだ。
猫の問題行動によって人間関係までおびやかされてしまった人びとがジャクソンに助けを求め、彼が見事に解決するという、シンプルだがハードルの高い内容構成だ。
番組が放映されるやいなや、世界中の猫好きがテレビに釘づけになった。ジャクソンのアドバイスを一つひとつクリアしていくと、これまで“何かを学ばせるのはムリ”といわれてきた猫たちが、魔法にかかったように利口になるのだ!
最初は牙をむいていた猫が、最後には穏やかな様子で体をすり寄せてくる。血だらけのケンカをしていた猫たちが、最後には仲良く猫じゃらしに夢中になる。こうして、壊れかけていた人間関係が修復され、飼い主と猫との絆も深まる――。
では、なぜジャクソンはこの神業ともいえる能力を手に入れたのか。
そのいきさつが本書で述べられている。ただ猫が好きだったからだけではない。生まれながらにして特殊な能力をもっていたわけでもない。
困難な人生のなかで、見捨てられ、虐げられた動物たちと出会い、さらに運命の猫“ベニー”と出会ったことで、彼の能力がめざめたのだ。
本書は、彼の身につけた猫のしつけのノウハウ本ではない。
しかしジャクソン自身がベニーとの関わりのなかで学び導き出した猫と心を通わせて、もっと幸せになるヒントが豊富に紹介されている。
ジャクソンは、長い間動物保護施設で働いた経験から、現在も動物たちを救う取り組みを行っている。本書にも「施設にいる家のない猫たちに、暖かい家を与えてあげたい」というジャクソンの心からの願いが熱いメッセージとして込められている。
もしあなたが猫のことで悩んでいるなら、あるいはもっと彼らを幸せにしてあげたいと思うなら、ぜひ本書のアドバイスを参考にしてみてほしい。
はじめに
まえがき
神経過敏に隠れた悪魔
嵐とモンスターと四十五の奇跡
ベニーとの出会い
薬との決別、そして葛藤
失ったあとに得たもの
肩書きへの憧れ
友の裏切り、そして奈落の底へ
世の中には食べたいものばかり
強迫神経症の自分に別れを告げて
シュガーとスパイスのケース
新たな問題
何もかも僕のせいだ
エピローグ
あとがき―ロケットに入った証拠
謝辞
1 ペットショップではなく保護施設へ行こう
2 猫魔術入門―猫の幸せのための環境づくり
3 猫は訓練できる!
4 「猫ちゃん、愛してるよ」を伝える方法
5 猫との「初めまして」―握手までのスリーステップ
6 多頭飼いのヒント―猫爆弾が破裂する前に!
7 新しい猫にはベースキャンプを作ろう!
8 猫は肉食動物―キャットキンスダイエットのすすめ
9 猫に投影されてしまうもの
10 入るエネルギー=出るエネルギー
11 猫の鳴き声―今、なんて言ったの?
12 猫探偵になろう
13 猫のオシッコ問題を解決する3ステップ
14 問題行動をなくすには―猫の限界点
15 縄張り争いを解消する―縄張りの共有
16 あなたの猫は高所派? それとも低所派?
17 猫の高速道路をつくろう
18 爪抜きは絶対にしないこと!
19 意志の重要性
20 リトル・ビッグキャット―猫は小さなライオンである
21 猫の食べものが猫をむしばむこともある
22�狷發覆覿式勠畭亅牾杏瑤�らの脅威��
23 猫に学ばせるコツ―より快適な代替案を与える
24 なかったことにして先へ進もう
25 生活にルールをつくろう
26 猫たちを仲直りさせるコツ
27 誰かに少し助けてもらおう
28 撫でる? 抱く?
29 猫砂を正しく選ぼう
30 猫を移動させるときの心得(旅行や引越し)
31 猫の車酔いを防ぐには
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