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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/11/05 17:02, 提供元: フィスコ IDOM Research Memo:配当利回り3%超、悪材料が重なって調整した株価は魅力的な水準*17:02JST IDOM Research Memo:配当利回り3%超、悪材料が重なって調整した株価は魅力的な水準IDOM(イドム)<7599>は、「Gulliver(ガリバー)」ブランドで国内中古車の買取・小売を手掛ける業界最大手である。事業は小売、卸売、付帯サービスの3領域で構成され、全都道府県に448店舗(2026年8月末時点)を展開している。小売事業では、大型店を中心に中価格帯車両を販売し、保証やローンなどの付帯サービスと組み合わせた高付加価値化を推進している。卸売事業では、買取車両をオークションで流通させ、短期間での在庫回転により相場変動リスクを抑制している。付帯事業では、各種サービスの付帯率上昇が台粗利の向上に寄与しているが、自動車割賦販売も安定的な収益基盤となっている。国内中古車市場は非寡占かつ成長市場であり、同社は30年超の業歴で培ったブランド力と信頼を背景に業績を拡大している。 1. 2026年2月期の業績概要 2026年2月期の業績は、売上高562,774百万円(前期比13.3%増)、営業利益20,209百万円(同1.6%増)、経常利益18,608百万円(同2.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益11,914百万円(同11.4%減)となった。売上高及び営業利益は過去最高を更新した。売上高は、小売台数の増加や大型店の出店が進展したことに加え、オートオークション相場の上昇に伴う車両単価の上昇により増収となった。利益面では、卸売事業が上期において中古車相場下落の影響により減益となったものの、小売事業が販売台数増加と台粗利拡大により利益面をけん引し、全体での営業増益に寄与した。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、有利子負債増加に伴う支払利息の増加や実効税率の上昇が影響し、減益となった。 2. 2027年2月期の業績見通し 10月14日に発表された2027年2月期第2四半期決算は、売上高で前年同期比17.7%増の318,100百万円、営業利益で同8.6%増の8,771百万円となった。大型店舗への投資を継続しながら、かつ在庫処分を実行しながらの増収増益となっている。2023年2月期を100とした小売台粗利は前年同期比+10%の114(第1四半期の110から第2四半期は118まで上昇)、小売り台数は同5%増の88,043台と過去最高の小売台数になっている。下半期は在庫の適正化が効いてくることに加えて、今後は車検整備や大型店舗への投資効果も出てくるものと想定されるが、さらなる在庫圧縮と投資の拡大が影響し、通期業績予想は下方修正された。2027年2月通期の業績は、売上高655,000百万円(前期比17.1%増、期初予想629,000百万円)、営業利益18,501百万円(同6.2%減、同24,000百万円)、経常利益16,422百万円(同9.3%減、同22,400百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益10,501百万円(同9.3%減、同14,200百万円)と、増収減益を見込んでいる。前期までの出店効果の通期寄与に加え、3店舗上方修正した大型店13店舗の新規出店により、小売・卸売ともに販売台数の増加を見込んで増収を計画する。利益面では、上期の未達と下期の成長投資を織り込んでいる。中途採用の育成期間による一時的な生産性低下が上期に影響したが、上半期の在庫入替の効果と人財の戦力化、CRM開発・AI活用による効率化で改善を目指す。人件費・DX関連費・広告宣伝費の増加は成長投資と位置付け、今後もこの水準を維持する方針である。 3. 成長戦略 同社は、「来たるモビリティ社会」を見据え、2033年2月期までを対象とした3段階の成長フェーズを設定している。進行中の「中期経営計画2023-2027」期間にあるフェーズ1では、「攻めの拡大期」として大型店出店や台粗利の高付加価値化により成長基盤を構築する。フェーズ2(次期中期経営計画期間)では、生産性向上とROICの維持を通じて組織基盤の強化を図る。フェーズ3(次々期中期経営計画期間)では、シェア拡大と顧客生涯価値(Life Time Value。以下、LTV)向上を軸に成長を加速し、業界No.1の確立を目指す。 進行中の中期経営計画は最終年度を迎えている。小売台数(目標17〜19万台)は修正計画でも175千台と目標レンジ内に収まる見込みで、台粗利も改善基調にある。一方、営業利益は目標300億円に対し修正予想が185億円と大幅な未達となる見通しだ。卸売台粗利の低下や中途採用人員の戦力化の遅れに加え、成長投資としての販管費増が響いた。次期中期経営計画は2027年4月に公表予定で、収益性の改善と事業基盤の強化は着実に進展した現状がどのように反映されるかに注目しておきたい。 4.株価 未達となるであろう営業利益の目標値は30,000百万円となる。新中期経営計画の数値は発表を待つことになるが、経営体質の強化が進んでおり、仮に2030年2月期に営業利益30,000百万円という数値が出ても違和感はない。PER15倍で評価された場合、時価総額は3,000億円を上回ることになろう(現状1,033億円)。また、ネクステージ<3186>の今期予想は営業利益で27,600百万円、PER11.6倍、時価総額2,054億円、配当利回り1.97%となる。IDOMの配当利回りは3%を上回り、類似企業比較からもIDOMの株価に上値余地を見いだせる。株主還元方針は見直される見通しだが、配当は完全業績連動型(配当性向30%目安)の現行方針を、単年度の損益変動に左右されやすい構造と会社側は課題認識している。この点も踏まえて、調整した現状の株価は、さらに魅力的な水準となった感がある。 Key Points ・2026年2月期は、売上高・営業利益は過去最高を更新 ・2027年2月期の業績予想は下方修正、さらなる在庫圧縮と投資の拡大が影響 ・2033年2月期に市場シェア10%を長期目標とし、3段階の成長フェーズを設定 (執筆:アナリスト 山本泰三) 《AT》 記事一覧 |