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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/09/14 11:02, 提供元: フィスコ TOKAI Research Memo(2):2027年3月期第1四半期業績は、利益ベースで計画を上回る滑り出し*11:02JST TOKAI Research Memo(2):2027年3月期第1四半期業績は、利益ベースで計画を上回る滑り出し■業績動向 1. 2027年3月期第1四半期の業績概要 TOKAIホールディングス<3167>の2027年3月期第1四半期の連結業績は、売上高で前年同期比3.2%増の59,993百万円、営業利益で同14.8%増の4,524百万円、経常利益で同18.6%増の4,878百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同21.7%増の3,005百万円と増収増益となり、第1四半期として過去最高を更新した。売上高は、継続取引顧客件数の増加やクラウドサービス関連収入を中心とした法人向け情報通信事業がけん引し、利益面でも顧客件数の増加に伴う増益や法人向け情報通信事業の増収効果等により増益となった。事業セグメント別では、エネルギー事業や情報通信事業、CATV事業など主力事業が揃って増収増益となった。営業外収支が前年同期比で183百万円改善したが、主に受取配当金の増加に伴う金融収支の改善による。 第1四半期業績の計画は公表していないものの、利益面ではやや上回る順調な滑り出しとなったようだ。エネルギー事業において好採算のスポット案件を受注できたこと、コンシューマー向け情報通信事業における顧客獲得コストが減少したことに加えて、予定していた経理・人事システムの刷新が第2四半期以降にずれ込んだことなどが要因だ。 第1四半期末における継続取引顧客件数は、前年同期比35千件増、前期末比で6千件増の3,476千件となった。前年同期比ではコンシューマー向け情報通信事業が減少したものの、LPガス、CATV、アクアの各事業が順調に増加した。なお、LPガス事業において2026年4月に静岡県東伊豆エリアをサービスエリアとする長田ガス(株)を子会社化した。顧客件数は1〜2千件程度の規模となり、第2四半期より顧客件数に織り込む。 (1) エネルギー事業 エネルギー事業の売上高は前年同期比2.8%増の25,714百万円、営業利益(間接費用等配賦前営業利益で決算短信とは算出方法が異なる。以下同)は同4.1%増の2,381百万円と増収増益が続いた。営業利益の増減要因を見ると、顧客件数の増加、LPガスのスポット案件の受注が増益要因となり、単位消費量の減少や仕入コストの上昇による減益を吸収した。スポット案件については、LPガスの原材料価格が高騰するなか競合他社が供給できなかった案件を、在庫に余裕のあった同社が受注したものとなる。 主力のLPガス事業の売上高は前年同期比4.7%増の21,930百万円となった。販売量は家庭用が同2%減、業務用が同4%減、小売用が同2%減、工業用・卸売用が同19%減と総じて減少し、全体では12%減となったが仕入価格と連動する工業用の販売価格が同30%上昇したことが増収要因となった。第1四半期末の顧客件数は前年同期比10千件増の822千件となったが、平均気温が前年同期比0.2℃上昇したことや高効率ガス給湯器の普及等による世帯当たり消費量低下が家庭用の販売量減少要因となった。都市ガス事業の売上高は同6.7%減の3,784百万円となった。顧客件数が同横ばいの74千件、販売量も横ばい水準であったが、原料費調整制度による販売価格の低下が主な減収要因となった。 (2) 情報通信事業 情報通信事業の売上高は前年同期比6.7%増の15,649百万円、営業利益は同32.8%増の1,545百万円と3期ぶりに増益に転じた。法人向けがクラウドサービス関連収入の拡大により2ケタ増収増益となったほか、コンシューマー向けも減収となったものの、顧客獲得コストの削減で増益を確保した。 法人向け事業は売上高で同11.8%増の10,034百万円、営業利益で同19.7%増の1,046百万円となった。引き続きクラウドサービスの需要拡大とそれに伴う通信回線サービスの伸長により、2ケタ増収基調が続いた。2025年4月に光ファイバー網を北九州圏まで延伸したことで、同エリアでの需要を取り込んだことも増収に寄与した。利益面では、人件費やクラウドシステム刷新に伴う費用増があったものの、クラウドサービス関連収入の増収効果で吸収した。 コンシューマー向け事業は売上高で同1.3%減の5,615百万円、営業利益で同72.7%増の499百万円となった。第1四半期末の「LIBMO」の契約件数が同2千件増の82千件となったものの、ISP事業で採算を重視した販売施策を推進した結果、ブロードバンド顧客件数が同17千件減の659千件となったことが減収要因となった。利益面では、顧客獲得コストを削減したことが増益要因となった。 (3) CATV事業 CATV事業の売上高は前年同期比2.8%増の9,435百万円、営業利益は同2.4%増の1,792百万円と増収増益基調が続いた。顧客件数の積み上げにより増益となり、人件費を中心とした販管費の増加を吸収した。 第1四半期末の顧客件数は放送サービスで同4千件増の926千件、通信サービスで同17千件増の434千件と着実に積み上がった。同社は放送サービスの顧客に対して高速通信サービスを提案するクロスセル戦略を強化しており、クロスセル率も前年同期の45.2%から46.9%に上昇し、収益増要因となった。 (4) 建築設備不動産事業 建築設備不動産事業の売上高は前年同期比4.0%減の5,267百万円、営業利益は同6.3%減の266百万円と減収減益に転じた。建築及び不動産販売事業は堅調に推移したものの、前年同期に施工した設備工事の大型案件がなくなったことが減収減益要因となった。ただ、計画に対しては順調な進捗となった。 (5) アクア事業 アクア事業の売上高は前年同期比0.7%増の2,538百万円、営業利益は同17.1%減の179百万円となった。第1四半期末の顧客件数は給水型浄水サーバー「しずくりあ」を中心に同28千件増の226千件と順調に増加した。顧客件数の増加に対して増収率が低くなっているのは、「しずくりあ」の契約形態が売切り型から月額課金のレンタル型へとシフトしていることが要因だ。前年同期は契約の大半が売切り型だったのに対して、当期第1四半期はレンタル型が約5割を占めるまでになった。売上成長は鈍化したものの、ストック型収入が積み上がることで収益の安定性は向上する。営業利益の減益要因は、顧客獲得コストの増加によるもので、計画どおりの進捗となった。 (6) その他・調整額 その他の売上高は前年同期比8.4%増の1,386百万円となった。事業別の売上高は、介護事業が施設利用者数の増加で同4.9%増の362百万円となったほか、船舶修繕事業は修繕隻数の増加により同17.0%増の364百万円、婚礼催事事業は法人向けを中心とした一般宴会の増加により同7.0%増の334百万円とそれぞれ増加した。本社費用を含めた営業損失はこれら事業の増収効果や間接費用の低減により、前年同期比119百万円縮小の1,641百万円となった。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》 記事一覧 |