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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/05/28 13:33, 提供元: フィスコ オーテック---2026年3月期は大幅な増益を達成、環境システム事業の採算改善が全体を牽引*13:33JST オーテック---2026年3月期は大幅な増益を達成、環境システム事業の採算改善が全体を牽引オーテック<1736>は5月14日、2026年3月期通期の連結決算を発表した。売上高が前期比7.3%増の337.22億円、営業利益が同26.3%増の50.84億円、経常利益が同26.9%増の53.58億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同26.2%増の36.26億円となった。期初および直近の業績予想を上回る着地となり、各段階利益において大幅な増益を達成した。第4次中期経営計画の初年度として非常に好調な滑り出しとなったが、経営陣は好決算に対して株価が十分に連動していない現状を課題視しており、資本効率を意識したPBR1倍超の維持に向け、民間のIR会社が提供している文字起こし配信サービスを利用するなど対話の拡充に注力している。足元では個人株主数が増加傾向にあり、直近では6月10日に機関投資家・アナリスト向けの説明会開催を予定するなど、今後も積極的な情報開示を進める方針だ。 セグメント別の動向では、主力の環境システム事業の売上高が前期比8.6%増の217.08億円、営業利益が同26.8%増の60.75億円と、増収大幅増益を記録した。再開発案件に伴う新設工事の受注が堅調だったことに加え、北関東や東海の工場案件、北海道の駅前開発、官庁物件の改修など幅広い領域で豊富な需要を捉えた。利益率が向上した背景には、1件ごとの契約率向上に加え、継続的な研修を通じて施工管理者のスキルを底上げるなど、長年進めてきた「人への投資」が結実したことがある。さらに大型案件の増加に合わせて受注後の事前打ち合わせを徹底し、無駄な工事を削減する採算管理体制が効果を発揮した。現場支援の面では、クローズドAIの利用によるDX推進を敢行しており、現場における施工上の疑問や課題を即座に解決するサポート体制を構築し、効率化を後押ししている。 一方、管工機材事業の売上高は前期比5.1%増の120.13億円となった。自社ECサイト「O/tegaru(おてがる)」の活用などによる設備販売は前年比で伸びているものの、当初想定していた売上目標には届かなかった。仕入価格上昇分を販売価格へ完全に転嫁しきれなかったことも響き、セグメント損益は0.80億円の営業損失(前期は0.64億円の利益)と苦戦した。今後の成長に向けた布石として、2026年4月に空調自動制御システムの試運転調整等を手掛ける有限会社ケー・ティー・エスの全株式を取得し子会社化した。同社は計装工事を中心に豊富な実績を持つ技術者を含め約20名弱の企業であり、旺盛な再開発需要が続く首都圏エリアにおいて試運転調整・メンテナンス体制を内製化することで、グループ全体の利益率向上とシナジー創出を目指す。 株主還元については、当期の業績推移を勘案し、期末配当金を直近予想から7円増配の53円(年間82円)とした。さらに次期以降の新たな配当方針として、「連結配当性向40%以上又はDOE4.8%以上のいずれか高い方」を新たに導入する。今後のM&Aや人材投資といった持続的な成長投資の資金需要を確保しつつ、株主への充実した利益還元を両立させるため、この40%という基準を設定した。また、従来8%から10%程度で推移していたROEについて、今後は12%水準を安定的に確保していくという強い意志の表れとして、DOEの基準値も従来の3.6%から4.8%へと大幅に引き上げた。足元の経営環境は資材高騰などの不透明要因を内包するものの、サステナブル建築需要などを背景に空調・計装業界は長期的な成長が見込めるため、同社は強固な配当方針を提示することで株主の期待に応えつつ、さらなる企業価値の向上を追求していく。 《KA》 記事一覧 |