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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/03/12 11:05, 提供元: フィスコ エルイズビー Research Memo(5):2026年12月期も好調な業績が続く見込み*11:05JST エルイズビー Research Memo(5):2026年12月期も好調な業績が続く見込み■L is B<145A>の今後の見通し 1. 2026年12月期の業績見通し 2026年12月期の連結業績は、売上高2,823百万円(前期比32.4%増)、営業利益266百万円(同57.8%増)、経常利益240百万円(同63.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益180百万円(同30.2%増)と2025年12月期に続き高い成長を見込む。既存顧客とのさらなる取引拡大や、現場作業等のDXニーズを有する企業の開拓により目標達成を図る考えだ。建設業界等で抱える人手不足問題や就業者の高齢化に伴う若手へのノウハウ継承といった課題の解決へのニーズは強く、さらなる成長を見込むものの、業績予想は保守的なスタンスだと弊社は考えている。2025年12月期業績や子会社化等の各種施策の実施状況を踏まえても、達成の可能性は高いだろう。 業績達成に向けた具体的な施策として3点を掲げる。1点目は既存サービスの拡大である。「direct」に加え、「タグショット/タグアルバム」や「ナレッジ動画」等の既存サービスの提供のさらなる拡大を図る。既存顧客に対しては契約現場やID数の拡大、連携ソリューションの追加提供を提案する。新規顧客に対しては少数現場でのスモールスタートを提案し、効果検証を経て現場やサービスの拡大を図るという基本戦術を強化する。2点目は「direct」の価格改定である。2026年4月より「direct」の利用料金を20%増額する。サービス品質の維持・向上及び運営基盤のさらなる強化を目的とするが、もともと他社比で低価格水準だったこともあり、顧客の応諾は進んでおり、同社は収益力の強化に向けた貢献を期待している。3点目はIU BIM STUDIOの連結である。2026年12月期の業績予想はIU BIM STUDIOの業績拡大を見込んだものだ。IU BIM STUDIOはBIM※に関するコンサルティングやBIMモデルの作成、BIM技術者の育成・派遣等を展開しており、建設業等の現場DXを推進する同社に親和性が高い。既に2023年度より、公共工事においてBIMの原則適用が開始されており、それ以外の木造建築物等でも設計書類のBIM化が進んでいるなど、大手だけでなく中小のゼネコン各社でも導入が進んでいる。「direct」の利用企業はBIM提案のターゲットとなることから、IU BIM STUDIOのBIM事業を、建設業の上流工程をカバーする事業と位置付け、BIM関連データも対象に含めたDXソリューションを提案する考えである。同社とのシナジーからグループ規模拡大を目指す方針だ。 ※ コンピュータ上で3次元の建物モデルを構築し、設計・施工・維持管理等を一元管理する仕組み。 2. 市場動向 (1) 建設業を取り巻く労働環境の問題 2025年6月に公表された内閣府「令和7年版高齢社会白書」によると、日本の生産年齢人口(15〜64歳)は1995年にピークの8,716万人となって以降、下降線をたどっており、2024年には7,373万人(総人口の59.6%)まで落ち込んだ。国土交通省「最近の建設業を巡る状況について」によると、建設業就業者は1997年度の685万人を境に、2021年度は485万人まで減少した。また、同社によれば、建設業の年間実労働時間の推移(出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査」)は、2007年度以降、調査産業計(調査対象の産業全体の集計結果)と比較すると、その差は2022年度で328時間となった。建設業界では工期の平準化に向けた取り組みや、就業者の働き方改革等の施策を進めているが、現状は大幅な改善までには至っていない。建設業が長時間労働である原因は、人手不足に加えて、もともと工期設定が厳しい案件が多く、短納期で受注するケースが多いことが挙げられる。また作業現場とオフィスとの執務情報連絡や、図面のチェックや変更点の共有、顧客からの急な依頼による関係者への連携等、事務手続きが多く、それらのDXが進んでいないことも間接的な原因と考えられる。さらに前掲の国土交通省報告でも、建設業就業者に関し、2021年度の55歳以上の建設業就労者は35.5%(出典:国土交通省「最近の建設業を巡る状況について」)となるなど高齢化が進んでおり、次世代への技術継承も大きな課題となっている。 (2) 現場DXのターゲット市場規模 同社は、2023年2月時点の産業別就労数(総務省統計局「労働力調査(基本集計)」2023年2月分結果より抜粋)からターゲットとなる業種を抜粋して就業者数を計算し、それらの就業者が同社サービスを利用したと仮定した場合の支出額から市場規模を推計した。同社のARR約13.3億円(2023年12月時点)に対し、建設業のDXソリューション市場は約1,839億円、ターゲットとする全業種の現場DXソリューション市場は約1.4兆円となる。ターゲットとする全業種の市場規模は言うまでもないが、建設業のみを見ても未開拓市場は広大である。さらに、前述のとおり建設業では大手ゼネコンでの「direct」導入率は高く、現場から現場へアプローチしやすい。同社は建設業をさらに開拓し、安定的・持続的な成長モデルの確立を目指す。 (執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一) 《HN》 記事一覧 |