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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/03/11 20:15, 提供元: フィスコ 株式会社ヘッドウォータース:2025年12月期通期決算説明会文字起こし(15)*20:15JST 株式会社ヘッドウォータース:2025年12月期通期決算説明会文字起こし(15)ヘッドウォータース<4011> 質問 半年前の決算説明会では、株主優待の導入について非常に前向きなニュアンスで発言されていました。今回の合併発表を経て、その方針に変化があったように感じられますが、現在の考えをお聞かせください。 ■ヘッドウォータース 篠田様 当時、BBDイニシアティブとの合併を検討し始めた段階であり、先方が優待を実施されていたこともあって、社内でもかなり踏み込んだ議論を行っていたのは事実です。しかし、今期の予算を策定する中で、年率1.5倍という現在の高い成長スピードを維持し、そこにリソースを集中投資していく方が、最終的に株価の上昇(キャピタルゲイン)として株主の皆様に還元できるリターンは大きくなる可能性が高いという結論に達しました。状況の変化に伴い、現時点では成長投資を優先するという判断に至ったことについて、何卒ご理解いただければ幸いです。 また、優待を実施している他社の事例も数多く研究いたしました。時価総額数十億円の企業が100億円を目指す過程において、優待を活用することは有効な手段の一つであると考えています。しかし、優待の力だけで時価総額を500億円、1,000億円へと引き上げた事例は、あまり見受けられません。 今の我々がチャレンジしている領域や時価総額・売上規模を鑑みますと、優待という形よりも、まずは事業を成長させ、将来的に100億円規模の利益を出して配当を行うといった方向性の方が適切であると考えております。今後も社会情勢や資金流入の状況を注視し、四半期ごと、あるいは半期ごとの決算説明会などの場で、その時々の判断を丁寧にご説明してまいります。 質問 「マイクロソフト社に依存しすぎではないか、それがリスクにならないか」 ■ヘッドウォータース 篠田様 リスクになる可能性については、当然ゼロではないと考えております。例えば、パートナーシップを解消されるといった事態は現時点では想定しづらいものの、可能性として否定はできません。 しかし、我々には複数の選択肢があります。技術的にはAWS(Amazon Web Services)も元々手掛けており、GCP(Google Cloud Platform)へのスイッチも可能です。仮に移行が必要となった場合、マイクロソフト社からの新規顧客紹介というメリットは失われますが、現在すでにエンタープライズ企業48社との取引実績があります。これらの既存顧客を深掘りしていくだけでも、売上高500億円規模までは十分に目指せる余地があると考えております。 もちろん、マイクロソフト社のテクノロジーが他社に負けてしまうといったリスクもゼロではありません。しかし、興味深いデータとして、米国ではマイクロソフト社の社債金利が米国債の金利を下回っている時期があります。これは、専門家が「米国という国家が破綻するリスクよりも、マイクロソフト社が破綻するリスクの方が低い」と格付けしていることを意味します。 事業においてリスクを完全にゼロにすることは不可能ですが、極めてリスクが低い、かつ世界最強のプラットフォームに軸足を置き、そのメリットを最大限に享受して事業を伸ばす。現在は、リスクとメリットのバランスを冷静に見極めた上で、徹底してメリットを取りにいくタイミングであるという経営判断のもと、事業を推進しております。 質問 生成AIブームはいつ終わると思いますか。その時、ヘッドウォータースはどのように事業を変化させていくのでしょうか? ■ヘッドウォータース 篠田様 ご質問ありがとうございます。 現状、世の中はすでに「生成AI単体」のブームというよりは、「AIエージェント」の領域へと移行し始めています。AIエージェントの構成において、生成AIはあくまで一つの「部品」に過ぎません。 最終的に業務を完遂し、より自律的に動くものが必要とされた際、理想論として「何でもこなせる汎用的なAI」が語られることがあります。RPAの代わりに実務を行い、オペレーター業務も完結させる。こうした世界観は確かに理想的ですし、私も素晴らしいことだと考えています。しかし、そのような万能なAIが誕生するのはまだ先のことでしょう。当面は、生成AIを部品として活用しながら、様々なテクノロジーを組み合わせて「自律的なAIエージェント」を作り上げていくプロセスが続くと見ています。 我々はこの領域におけるトップランナーです。 当社は生成AIの台頭によって急造された企業ではありません。AI領域で10年の実績を積み、上場から5年が経つ中で、売上高を約5倍にまで成長させてきました。その間、画像解析、音声解析、言語解析といった、その時々のAIの最先端技術を常にキャッチアップし、泥臭く汗をかきながら企業の課題解決のために実装し、収益を上げてきました。 たとえ現在の「生成AI」という枠組みが別のものに取って代わられたとしても、我々には「最先端のテクノロジーを柔軟に、かつ面白がりながらキャッチアップし、社会に実装していく」という確固たるカルチャーがあります。この文化がある限り、我々が競争力を失うことはないという強い手応えを持っております。生成AIの次に来る新しい技術に対しても、同様に活用と実装を繰り返していくだけです。 したがって、事業構造自体は常に変化し続けていくことになります。 事実、5年前の当社は画像解析中心のAI事業でしたが、現在は生成AIを核としたAIエージェント事業へと進化しています。このように、時代の最先端技術を取り込みながら当たり前のように変化を続け、事業を伸ばしていく。これが当社の在り方です。 質問 なぜ決算が良いのに株価が上がらないのでしょうか? ■ヘッドウォータース 篠田様 これについては、まず率直に申し上げます。当社のIR(投資家向け広報)が至らない点があるのかもしれません。その点については、真摯に受け止めております。 日々、様々な角度からIRを発信しておりますが、内容が最先端のテクノロジーに寄りすぎてしまい、伝わりづらくなっている側面があると感じています。専門的な視点で見れば「非常に価値のある、世界初と言えるような取り組み」であっても、AIの専門家ではない方々にはその本質的な価値が十分に届いていないのではないか、と自省することが多々あります。ここは明確な「改善の余地」であり、今後しっかりと強化してまいります。 しかし、本質的な部分では、AI業界自体が「勝ち負け」の鮮明な時代に入ったと考えています。 もはや「AIをやっています」というファンタジーだけで株価が伸びる時代は終わりました。売上規模が10億、20億円程度で、内容が不透明なままの企業は、今後市場から厳しく評価される局面に入っていくでしょう。 株式会社ヘッドウォータース:2025年12月期通期決算説明会文字起こし(16)に続く 《MY》 記事一覧 |