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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/08/31 09:00,
提供元: フィスコ
「独立」諦めたFRB【フィスコ・コラム】
*09:00JST 「独立」諦めたFRB【フィスコ・コラム】
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長のジャクソンホール会合での発言を受け、ドル売り地合が強まっています。米トランプ政権による利下げ圧力は本格化する見通しで、いわば、信認低下のドル売りです。FRBのハト派新体制はすでに始動したもようです。
パウエル氏は8月22日の講演で、持続的な物価上昇を警戒し、雇用の下振れリスクは高まっているとの判断を示しました。そのうえで「高金利が続く中、雇用と物価の状況が変わったので利下げは妥当」と述べています。9月16-17日の連邦公開市場委員会(FOMC)の3週間以上も前に、7月コアPCE価格指数、8月雇用統計、8月消費者信頼感(CPI)の発表を待たずに利下げを示唆した格好です。
発言を受けドルは全面安の展開となり、ドル売りは一服した後も戻りは鈍いまま。7月29-30日に開催されたFOMCでは、5会合連続で政策金利の据え置きを決定。8月1日の米7月雇用統計は想定外に弱い内容となりましたが、その後のインフレ指標で伸びが加速。そのため、雇用情勢の悪化を受けた利下げ観測はやや後退したものの、パウエル氏の発言で再び緩和姿勢が意識されています。
こうした経済指標から金融政策を読み解く動きとは別に、トランプ政権によるFRBへの圧力も強まり、市場の利下げ観測を後押し。7月のFOMCでは、ほぼすべての当局者が金利据え置きを適切と判断したのに対し、トランプ政権と政策姿勢が一致するボウマン副議長とウォラー理事は0.25%ポイントの利下げを主張。32年ぶりとなった議長案への反対は当局者内の対立と映りました。
緩和的な政策に慎重だったパウエル氏の方向転換が政治的な思惑であることに、疑う余地もありません。同氏が2018年、第1次トランプ政権下で議長に選出されたのは、「ハト派」というより「穏健派」だからと言われていました。昨年の大統領選直前の大幅利下げは時の政権に忠実であることを示し、今回のジャクソンホール会合でもそれを発揮する機会となりました。
トランプ政権はクーグラー理事の後任として、ホワイトハウスのミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を充て、住宅ローン契約を巡る不正疑惑を理由に民主党支持のクック理事を解任し、後任を物色中。利下げに積極的な人材を次々にFRB内に送り込み、ホワイトハウスの意向を金融政策に反映する方針はすでに既定路線と認識されているもようです。市場では今後、金利高・ドル安で反応しそうです。
(吉池 威)
※あくまでも筆者の個人的な見解であり、弊社の見解を代表するものではありません。
《ST》
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