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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/07/09 18:00, 提供元: フィスコ

9日の香港市場概況:ハンセン1.1%安で反落、香港不動産に売り

*18:00JST 9日の香港市場概況:ハンセン1.1%安で反落、香港不動産に売り
9日の香港市場は、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前日比255.75ポイント(1.06%)安の23892.32ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が111.39ポイント(1.28%)安の8597.27ポイントと反落した。売買代金は2338億7840万香港ドル(約4兆3711億円)となっている(8日は2132億8870万香港ドル)。


米関税政策の不透明感が相場の重しとなっている。トランプ米大統領は8日、新たに8月1日から発動するとした関税について、「延長は認められない」と表明。前日7日の延長を示唆する発言を再び撤回した。また、トランプ氏は記者会見で分野別の関税にも言及。銅・銅製品の輸入に50%、医薬品に最大200%の関税を課す考えを明らかにした。一方、外電が報じたところによると、中国は8日、トランプ米政権に対し、8月から自国製品に対する関税を復活させることで貿易摩擦を再燃させないよう警告。米国の関税引き上げをけん制した。状況次第では、米中関係の悪化が進むと警戒されている。そのほか、米高関税政策が米インフレ圧力を高めるとして、米長期債利回りが上昇していることも嫌気された。


なお、寄り付き直後に発表された6月の中国物価統計は、消費者物価指数(CPI)が前年同月比でプラス0.1%と前月のマイナス0.1%から上昇に転じたものの、生産者物価指数(PPI)がマイナス3.6%と下落率は前月(3.3%)から拡大した。相場に対する影響は限定されている。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、香港不動産の下げが目立つ。恒基兆業地産(12/HK)が8.6%安、恒隆地産(101/HK)が3.1%安、新鴻基地産発展(16/HK)が3.0%で引けた。恒基兆業地産については、転換社債型新株予約権付社債(CB)の発行計画にからんだ不安感が広がっている。香港不動産業も本土不動産と同様に債務問題がくすぶっているだけに、他社も資金調達に動くとの懸念が広がった。


産金セクターも安い。赤峰吉隆黄金鉱業(6693/HK)が3.6%、中国黄金国際資源(2099/HK)が3.5%、紫金鉱業集団(2899/HK)が3.4%、霊宝黄金(3330/HK)が2.0%ずつ下落した。


半導体セクターも売られる。華虹半導体(1347/HK)が4.3%安、英諾賽科蘇州科技(2577/HK)が3.3%安、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.3%安、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.2%安で取引を終えた。


半面、医薬セクターは高い。江蘇恒瑞医薬(1276/HK)が15.6%、中国生物製薬(1177/HK)が10.1%、緑葉製薬集団(2186/HK)が5.7%、翰森製薬集団(3692/HK)が4.2%ずつ上昇した。


マカオ・カジノ株も物色される。永利澳門(1128/HK)が6.3%高、澳門博彩HD(880/HK)が4.8%高、新濠国際発展(200/HK)が3.7%高、美高梅中国HD(2282/HK)が2.1%高と値を上げている。マカオの入境旅客数が加速していると伝わり、カジノ客の増加も見込まれた。


本土市場は5日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.13%安の3493.05ポイントで取引を終了した。ハイテクが安い。非鉄・レアアース、産金、軍需産業、公益、不動産、自動車なども売られた。半面、銀行は高い。医薬、消費関連、エネルギーも買われた。

亜州リサーチ(株)





《CS》

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