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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/08/19 15:01, 提供元: フィスコ

株式会社タウンズ:2026年6月期決算説明会文字起こし(1)

*15:01JST 株式会社タウンズ:2026年6月期決算説明会文字起こし(1)
タウンズ<197A>

■決算を受けてのFISCOアナリストコメント
タウンズ<197A>が2026年8月13日に発表した2026年6月通期決算は、売上高が前期比22.9%減の14,369百万円、営業利益が同49.2%減の4,200百万円となった。国内抗原検査キット市場の推計規模は、流行規模縮小の影響で新型コロナ単品検査キットが前期比3割強縮小した一方で、インフルエンザ検査キットは2割弱拡大、新型コロナ/インフルエンザコンボ検査キットが概ね前期並みで推移した状況と想定されるが、同社シェアが42%と高い新型コロナ単品検査キットの市場規模が減少した一方で、相対的に重要性を増したコンボ検査キットにおける当社シェアは19%にとどまっていることが影響した。2027年6月期は、売上高で前期比16.4%増の16,730百万円、営業利益で同4.1%増の4,374百万円が見込まれている。前最終四半期に在庫調整が進んだこと、鼻から採取した1つの検体で新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスを同時に約10分で検出できる医療機関向けの改良型抗原検査キット「イムノエースSARS-CoV-2/Flu II」が2026年7月に製造販売承認を取得したことから、増収増益が予想されている。

決算に先んじて7月15日に公表した新中期経営計画(2027年6月期〜2031年6月期)は、コロナ禍収束後の感染症検査市場の変化を踏まえ、従来の感染症検査メーカーから「診断プラットフォーム企業」への転換を明確に打ち出した内容となっている。前回中計では感染症市場の拡大を前提としていたが、市中在庫の長期化や新型コロナ流行の想定以上の縮小を受け、市場前提を保守的に見直した一方で、中長期の成長戦略は大幅に広げている。

数値目標としては、2026年6月期の売上高144億円、営業利益42億円から、2031年6月期には売上高367億円、営業利益118億円を目指す。売上は約2.5倍、営業利益は約2.8倍となり、営業利益率も29%から32%へ改善する計画である。EBITDAは136億円、ROEは株主還元の水準に応じ32〜52%を想定しており、本中計期間中のプライム市場への移行も目標として掲げた。

成長戦略の柱は4つある。第1に感染症POCT(迅速検査)の強化であり、新型コロナ・インフルエンザ同時検査キット「コンボII」の投入や製品ラインアップ拡充によりシェア拡大を図る。また、ElectraDxやAI画像解析「nodoca」など新しいPOCT製品も展開する。第2に受託検査やSaMD(医療ソフトウェア)を加えた検査プラットフォームの拡張で、データ・AI基盤を整備し、新しい診断技術を継続的に創出できる体制を構築する。第3に慢性疾患分野への本格参入であり、心疾患、がん、認知症、糖尿病などへ事業領域を広げ、感染症依存から脱却する。第4にキャッシュアロケーションを明確化し、5年間累計385億円のフリーキャッシュフローを成長投資と株主還元へ配分する方針を示した。

売上構成も大きく変化する見通しである。2031年には呼吸器感染症が引き続き最大事業となるものの、がん、心疾患、認知症、糖尿病など慢性疾患関連事業が新たな収益源へ成長する計画で、感染症流行に左右されにくい収益構造を目指す。営業利益増加要因でも、既存の感染症事業に加え、がんや心疾患など新領域の立ち上がりが利益拡大を牽引するとしている。

長期ビジョンでは、高齢化や医療人材不足、医療費増大を社会課題と捉え、「診断技術×データ・AI」で診断フロー全体を最適化する企業を目指す。POCT、受託検査、SaMDを相互に連携させる独自プラットフォームを構築し、将来的にはデジタルイムノアッセイ(D-IA)のグローバル展開や、アカデミア・製薬企業・自治体を巻き込んだエコシステム形成まで視野に入れている。従来の検査キットメーカーから、AIとデータを活用する総合診断ソリューション企業への進化を目指すことが、本中計最大の特徴といえる。

感染症流行が業績の振れに及ぼす影響、新規事業の拡大ペースへの不透明感はもちろんあろうが、2027年6月期の1株当たり配当29円(利回り6.1%)を起点とした累進配当が株価を支える大きな材料となる。栄研化学<4549>の配当利回り2.41%、ROE8.5%に対して、タウンズの配当利回りは既述の通りであり、ROEは29.8%となる。中期経営計画が達成できた際、マーケット平均のPER15倍程度まで買われたとしたら、時価総額は1,185億円となる(現状506億円)。高水準の配当を享受しつつ、倍以上のキャピタルゲインを狙うということなる。

株式会社タウンズ:2026年6月期決算説明会文字起こし(2)に続く


《MY》

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