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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/07/01 13:01, 提供元: フィスコ

クエスト Research Memo(1):半導体需要を追い風に成長加速、収益構造転換が次の評価ポイント

*13:01JST クエスト Research Memo(1):半導体需要を追い風に成長加速、収益構造転換が次の評価ポイント
■要約

1. 会社概要
クエスト<2332>は独立系のITサービス企業であり、システム開発、インフラ構築、運用・保守サービスを中心に事業を展開している。半導体、製造、金融、情報通信、公共など幅広い業界に顧客基盤を持ち、一次請け比率90%超、継続案件比率約70%という安定した受注構造を有する点が特徴である。創業以来60期連続黒字を継続しており、自己資本比率70%超の強固な財務基盤も強みである。近年は半導体関連分野への展開を強化するとともに、生成AIやデータ活用を軸としたソリューション事業の育成を進めている。2025年に子会社化した(株)セプトとの連携も進展しており、グループシナジー創出による収益力向上が期待される。

2. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の業績は、売上高17,807百万円(前期比19.2%増)、営業利益1,091百万円(同3.4%増)となり、売上高は13期連続、営業利益は8期連続で過去最高を更新した。セプトの連結効果に加え、半導体向けシステム開発案件の拡大、金融向け案件の増加、公共分野向けインフラ案件の伸長などが増収に寄与した。一方で、人材投資やソリューション開発投資を継続したほか、創立60周年関連費用やセプト取得に伴うのれん償却費などの一時費用が発生し、営業利益率は6.1%へ低下した。ただし一時要因を除く実力ベース営業利益は1,161百万円、営業利益率は前期と同水準の7.1%であり、収益力そのものは維持している。

3. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期は売上高18,300百万円(前期比2.8%増)、営業利益1,260百万円(同15.4%増)を見込んでいる。売上高は14期連続、営業利益は9期連続で過去最高更新を計画している。半導体関連需要や公共分野向け需要の取り込みに加え、ソリューション事業の拡大、価格転嫁の推進、セプトとのシナジー創出による利益率改善を見込む。市場では売上成長よりも利益率回復の進捗が評価ポイントになると考えられる。

4. 中長期の成長戦略
同社は中長期ビジョン「Quest Vision 2030」の下、持続的な成長と企業価値向上を目指している。第2期中期経営計画(2025年3月期〜2027年3月期)は2027年3月期が最終年度となるが、現在の経営課題は売上成長から利益成長への転換にある。経営陣は利益率改善を最重要課題と位置付けており、収益構造転換を推進している。具体的には、ソリューション事業の拡大、価格転嫁の推進、人材・技術投資の強化を成長戦略の柱としている。特にソリューション事業は売上構成比が約22%まで上昇しており、新たに立ち上げた事業ブランド「Unite(ユナイト)」及びその中核となるAIソリューション「AI Studio」を目玉として収益化フェーズへ移行している。また、2025年に子会社化したセプトとのシナジー創出も本格化しており、グループ全体の収益力向上が期待される。今後は半導体関連需要の取り込みに加え、データエンジニアリング、セキュリティ、ERP・コンサルティングなど高付加価値領域への展開を進めることで、受託型IT企業からソリューション型IT企業への進化を目指している。

■Key Points
・創業以来60年以上連続黒字決算の優良企業、直近13期は連続増収
・一次請け比率90%超、継続案件比率約70%の安定した受注構造。近年は半導体関連分野等へ展開を強化
・2026年3月期の業績は売上高・営業利益が過去最高更新、2027年3月期も引き続き更新の予想
・中長期ビジョンでは2031年3月期に企業価値250億円を目指し、着実に戦略を実行中

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)


《HN》

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