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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2026/03/04 10:11,
提供元: フィスコ
ハブ---英国風パブ「HUB」「82」を直営展開、着実な出店増加による成長へ
*10:11JST ハブ---英国風パブ「HUB」「82」を直営展開、着実な出店増加による成長へ
ハブ<3030>は英国風パブ「HUB」「82」を直営で展開する外食企業である。業態特性として、0次会や2次会、3次会といった短時間・少人数利用がしやすく、「一杯だけ飲んで帰る」という使われ方が可能である点が強みとなっている。キャッシュオンデリバリー方式を採用しており、酒を飲まない顧客はソフトドリンクのみでの利用も可能であるほか、来店中に人数が増えた場合でも席移動や追加注文が柔軟に行えるなど、利用の自由度が高い点が居酒屋業態との差別化につながっている。また、会員施策については、メンバー売上比率が41%まで高まっており、入会金500円を支払ってでも入会する顧客は継続来店の確度が高いとの考えから、会員基盤を活用した販促活動を重視している。アプリ登録者数も増加しており、特定日の半額施策などを通じて常時来店動機を作っている。実際、全国規模での直接的な競合はほぼ存在しない。居酒屋業態や大衆酒場が競合として意識される場面はあるものの、外食市場全体が盛り上がることは同社にとってもプラスに働く面が大きく、特定の企業を強く競合視している状況にはないようだ。
ブランド別では、82はHUBと比較して客単価が高い傾向にあるものの、コロナ禍を経て客層には変化が生じている。コロナ禍以前は学生層を中心にHUBの認知度が高かった一方、コロナ禍後はHUBを知らない若年層も増えているという。一方で、82についてはウイスキー需要の高まりといった追い風もあり、単価訴求型ブランドとしての位置付けは維持されている。社内管理上、ブランド間で明確にKPIを分けているというよりも、全体として来店客数と使われ方を重視している点が特徴となる。
出店戦略については、従来の繁華街立地から転換し、駅や空港内の商業施設を中心とした「SmasH47」を成長の軸に据えている。背景として、福岡駅入口に位置する小型店舗や、新幹線降車後すぐの導線上にある新潟駅店舗、羽田空港第2ターミナル内店舗などが想定以上に順調に推移しており、人流が明確に存在する立地では店舗規模が小さくても十分な収益性を確保できることを確認できたという。これまで出店してこなかった駅構内や空港といった立地でブランド認知を高め、その後に繁華街店舗へ送客する流れも生まれており、SmasH47は47都道府県への展開を可能にする戦略と位置付けられている。
2026年2月期第3四半期累計の売上高は8,501百万円(前年同期比5.2%増)、営業利益は444百万円(同12.6%増)で着地した。業績進捗については、既存店の客数回復により通期で前年を上回る結果となり、会社計画通りに推移している。また、コロナ禍以降に注力してきた生産性改善や販管費のコントロールが奏功しており、利益は安定的に確保できているようだ。通期計画は、売上高11,300百万円(前期比6.3%増)、営業利益470百万円(同3.7%増)を見込んでいる。
12月月次動向も既存店売上高が前年同月比9.1%増、客数がどう5.5%増と堅調に推移している。前年の価格改定の影響からの回復に加えて、忘年会需要の活性化に伴う0次会・2次会利用の増加が挙げられる。また、インバウンドの増加も一定程度寄与しているとの認識が示された。
同社は中期計画を掲げており、2027年度に売上高146億円、営業利益7.1億円の達成を目指している。週刊誌を買うような価格(480円)で一杯でも気軽に立ち寄り、仲間と会話を楽しめる地域になくてはならないコミュニケーションの場を作り続けつつ、SmasH47による着実な新規出店と客数増加施策の継続を行っていく。地方出店の際にはコラボレーションやタイアップも実施しており、ブランド認知と集客の両立を図っている。また、「パブの使い方」を改めて市場に伝えていくことが重要であるとの認識が示され、期間限定キャンペーンなども活用して需要喚起を行っていく方針である。今後の店舗展開については、2027年度に140店舗体制を掲げているものの、短期的に出店数を追うのではなく、着実な出店を重視する方針である。特にJR系商業施設との取り組みが強化されており、契約上は数年後に具体化する案件も多く、現時点では種をまきながら中長期的に花を咲かせていく段階にある。エリア戦略としては、首都圏・関西・中部に加え、地方都市への展開余地が広がっている。
株主還元については、配当性向30%を目安とする業績連動配当を基本方針としつつ、株主優待を通じて同社に関心を持ってもらうことを重視している。IR面では今後の具体策は検討段階としながらも、店舗での決算説明会開催といった新たな取り組みも視野に入れており、コロナ禍以降に体質を転換し、安定的に利益を創出できる企業へと変化している点を投資家に訴求していきたい考えである。
インフレ環境下においても、同社の基本戦略は客数の増加にあり、前期に実施した価格改定直後は一時的に来店率が低下したものの、顧客が価格水準に慣れるにつれて回復基調にある。価格改定後は一時90%程度まで来店率が低下した局面もあったが、「HUBはどのように使われる店なのか」を改めて整理し、訴求を強めることで需要の回復につなげている。今後も、出店増加に伴う着実な業績成長の動向に注目しておきたい。
《KM》
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