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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2026/02/16 11:36,
提供元: フィスコ
ギフトHD Research Memo(6):2025年10月期は増収増益。人時生産性向上などにより、下期に収益性改善
*11:36JST ギフトHD Research Memo(6):2025年10月期は増収増益。人時生産性向上などにより、下期に収益性改善
■業績動向
1. 2025年10月期の業績概要
ギフトホールディングス<9279>の2025年10月期の業績は、売上高35,878百万円(前期比26.0%増)、営業利益3,367百万円(同15.8%増)、経常利益3,374百万円(同13.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,185百万円(同16.5%増)となった。外部環境の急激な変化に直面した影響により、期初予想に対して売上高で121百万円、営業利益で232百万円の未達となったものの、各種施策の実行によって高成長を堅持した。
日本の外食産業は、物価高によるコストプッシュ圧力が依然として続いており、仕入価格の高止まりに加え、物流費や人件費の上昇が収益を圧迫している。特にコメを中心とした一部農産物の価格が2024年末から2025年初頭にかけて上昇したことにより、主要食材の価格転嫁を巡る経営判断が重要な課題となった。また、インバウンド需要の急増により観光地や都市部の店舗では来店者数が増加し、客単価も上昇するなど堅調な動きが見られたが、地方や郊外立地では価格上昇に対する消費者の感応度が高く、価格設定の難しさが続いている。さらに、労働市場では人手不足が続くなか、最低賃金の地域別引き上げに伴い、パート・アルバイトを中心とした人件費の上昇がコスト構造に影響を与えた。
こうした環境下、同社は重要テーマに対する取り組みを進めた。店舗オペレーションの改良では、「町田商店」を対象に品質安定化のためのレイアウト変更を伴う機器のIH化改装をほぼ完了し、家系スープを製造する神栖第二工場(茨城県)を新設したことで内製化比率を向上させた。自動発注の仕組み構築では、AIを活用した売上予測システムなどの導入を進めている。
外部環境の変化にも柔軟に対応するため、新ブランドの開発を進めつつ、多様な出店立地に精力的な出店を実施した。また、機動的な価格改定による収益構造の維持、神栖第二工場(スープ製造、茨城県)や桑名工場(製麺、三重県)の新設などビジネス効率とBCP(事業継続計画)を考慮した供給力の増強、提供商品の鮮度向上と物流コストの低減を目的としたSCM(サプライチェーン・マネジメント)体制の強化、出店を支える適正人員数の確保などの課題に積極的に取り組んだ。なかでも原価上昇への対応として、2025年1月に2%、3月に1%と計3%の価格改定を実施した。顧客満足度の維持に配慮した慎重かつ段階的な改定を戦略的に進めたことで、客数への影響を最小限に抑えることに成功した。
期を通じて客数の前年同月比が伸び悩んだ要因としては、高稼働が続く「町田商店」「豚山」の駅近店舗において、2024年10月期にSNSを中心とした家系ラーメンブームによる特需の反動が生じたためである。これは一過性の過熱状態から平常時へと回帰する過程と判断できる。一方で、新業態の「元祖油堂」は引き続き高い成長率を維持している。
この結果、国内直営店は、既存店売上高(改装店除く)が前期比105.8%(客数同99.0%、客単価同106.9%)となった。さらに、54店舗の新規出店効果もあって全店売上高も同129.5%と順調に拡大した。
利益面では、コメをはじめ、天候不順によるキャベツ不作など、農産物価格が想定以上に上昇したため売上総利益率は低下したが、増収効果により増益に十分な利益構造を維持できた。さらに、今後の原材料価格のさらなる上昇に備え、産地変更を含めた柔軟な調達体制の構築を検討している段階にある。
販管費については、中間期に人時生産性が低下したが対策を講じたことで下期には改善し、通期での販管費率の改善を実現した。人時生産性が低下したのは、客数が飽和状態にあるなかで価格改定による客単価上昇により店舗売上高が増加した際、人員シフトを売上高ベースで配置した点にある。これに対し、2025年4月からシフト配置の基準を客数ベースへと変更したことで、提供時間などサービス品質を維持しながら、人時生産性を改善することができた。加えて、郊外店でオペレーションに即した席数の最適化を図ったことも人時生産性向上に寄与している。こうした取り組みは、第4四半期の海外出店による先行費用や国内の出店集中に伴う想定外のコスト増を一部吸収し、通期での販管費率改善につながった。ただし、2026年10月期以降の出店増加を見据えて積極的な人材確保を継続しており、現状、人員数に余剰はないとしている。
店舗数及び既存店売上高が計画を達成した一方で、連結売上高が未達となった主な要因は、新規出店時期が第4四半期に集中したことにある。出店の平準化は2026年10月期の課題と言える。また、売上高の未達以上に、営業利益の未達幅が大きく下回ったのは、原価高騰をすべて価格改定でカバーできなかったこと、米ニューヨーク1号店の閉鎖コストの発生、決算期の関係で費用のみの計上となったスイスへの出店が要因である。これらの要因の多くは一過性、あるいは計算上の期間のずれに起因するものである。したがって、2026年10月期においては、修正可能と判断できる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
《HN》
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