トップ ・ かごを見る ・
ご注文状況
・ このページのPC版
フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/07/14 09:15,
提供元: フィスコ
Mipox:AI・半導体市場の成長を追い風に、「塗る・切る・磨く」技術で飛躍を目指す
*09:15JST Mipox:AI・半導体市場の成長を追い風に、「塗る・切る・磨く」技術で飛躍を目指す
Mipox<5381>は、1925年にドイツ資本の顔料・色箔輸入商社として創業し、100年の歴史を持つ「100年ベンチャー」として、常に変革と挑戦を続けている。色箔製造で培った「塗る」「切る」技術に、精密研磨フィルム開発で確立した「磨く」技術を加え、現在の事業の核となる3つのコア技術を確立している。
同社の事業は、自社製品を開発・販売する製品事業と、顧客の要望に応じて加工サービスを提供する受託事業の2つのセグメントで構成されている。売上高の約89%を占める主力は製品事業で、研磨フィルムを中心に、液体研磨剤、研磨装置などを製造・販売している。ハイテク関連と一般研磨関連に大別され、特にハイテク関連製品は、生成AIの普及に伴うデータセンター投資の拡大を背景に、HDD(ハードディスクドライブ)や光ファイバー、半導体関連の需要が旺盛である。
一方、受託事業では、顧客から材料を預かり、同社が保有する設備と技術で加工を行っている。近年は収益性が低迷しているものの、製品事業で培った最先端の知見を活かし、顧客の潜在ニーズを直接吸い上げて新製品開発につなげられることから、同社の競争力の源泉として重要な役割を担っている。両事業は設備や人的リソースを共有し、技術やノウハウを相互にフィードバックすることで、高付加価値な製品・サービスの創出につなげる好循環モデルを強みとしている。
競争面では、「塗る・切る・磨く」という複数の基幹技術を高いレベルで保有し、それらを組み合わせて顧客に最適なソリューションを提供できる点が最大の強みである。研磨材市場では大手化学メーカーが競合となるが、製品開発・販売と受託加工を一体で手掛ける企業は稀であり、顧客の複雑な要求にワンストップで応えられる体制が、他社との明確な差別化要因となっている。
同社を取り巻く事業環境は、生成AIの急速な普及を背景に極めて良好である。Mipoxの主力であるハイテク関連製品は、まさにこれらの成長市場の中核に位置しており、直接的な恩恵を享受している。
2026年3月期業績予想は、前期比1.5%減の売上高11,000百万円、営業利益は同4.5%減の900百万円と減収減益の見込み。米国の通商政策など不透明な外部環境を踏まえた内容となっている。一方、製品事業ではAI関連の旺盛な需要を背景にハイテク関連製品が引き続き業績を牽引する見通しであり、業績上振れ余地は相応にあるものと考える。
同社は、具体的な数値目標を掲げた中期経営計画は公表していないものの、ボラティリティが激しいハイテク領域において、良好な事業環境を追い風にトップラインの伸長、収益最大化を図っている。
株主還元については、将来の事業展開と経営体質強化のための内部留保を確保しつつ、安定配当を基本方針としている。2025年3月期には、1株当たり10円の配当を実施し、復配を果たしているが、2026年3月期の予想配当見込みは同額の1株当たり10円(配当性向20.3%、予想配当利回り1.94%)を予定している。さらに、資本効率の向上と株主還元の充実を図るため、2025年5月の取締役会において上限50万株(発行済株式総数の3.47%)、総額2億円を上限とする自己株式取得を決議している。
同社はハイテク関連銘柄として市況の影響を受けるため、業績のボラティリティは高いものの、足元の生成AIブームが追い風となり良好な事業環境が継続している。生成AIや半導体への需要がさらに高まる場合には、同社の業績に対して大きなアップサイドとなるだろう。また、直近で自己株式取得を発表していることや、足元のPBR1倍割れ水準は株価にとってサポート要素になるものと考える。ダウンサイドリスクを抑えつつ、生成AI関連銘柄として株価上昇が期待できる銘柄として注目したい。
《HM》
記事一覧
2025/07/14 20:02:欧州為替:ドル・円は変わらず、上値の重さを意識
2025/07/14 19:16:欧州為替:ドル・円は小安い、ドルに下押し圧力
2025/07/14 18:28:欧州為替:ドル・円は上値が重い、材料難で買い続かず
2025/07/14 18:15:日経平均テクニカル: 3日続落、ほぼ十字線で売り買い拮抗示唆
2025/07/14 18:09:エスプール---2Q増収・営業利益増益、ビジネスソリューション事業が好調を維持して推移
2025/07/14 18:00:14日の香港市場概況: ハンセン0.3%高で3日続伸、中国不動産セクターに買い
2025/07/14 17:25:欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、米インフレ高進意識や日本財政悪化懸念で
2025/07/14 17:22:キャスター---3Q売上高34.47億円、BPaaS事業では経理領域及び低ロットサービスの売上高が伸長
2025/07/14 17:19:東京為替:ドル・円は下げ渋り、午後は小動き
2025/07/14 17:04:14日の中国本土市場概況: 上海総合0.3%高で3日続伸、医薬株に買い
2025/07/14 17:01:東証グロ−ス指数は小幅続落、主力市場同様に様子見ムード
2025/07/14 16:52:DDグループ---6月度の月次売上高発表
2025/07/14 16:39:日経平均寄与度ランキング(大引け)〜日経平均は3日続落、ソフトバンクGと東エレクの2銘柄で約119円押し下げ
2025/07/14 16:35:日経VI:上昇、参院選や日米関税交渉など警戒
2025/07/14 16:30:東証グロース市場250指数先物概況:様子見姿勢強まり小幅続落
2025/07/14 16:26:米関税政策への懸念も円安進行が下支え【クロージング】
2025/07/14 16:18:東京為替:ドル・円は小安い、欧州株安で
2025/07/14 16:07:日経平均は続落、円安進行も買い材料に乏しい
2025/07/14 16:05:山田コンサル Research Memo(5):2026年3月期より配当性向50%を目安に累進配当を行う方針
2025/07/14 16:04:山田コンサル Research Memo(4):2026年3月期の売上総利益は増益も、人件費等の増加で小幅営業減益を予想