トレーダーズショップ
トップかごを見るご注文状況このページのPC版


フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/07/02 11:01, 提供元: フィスコ

トヨコー Research Memo(1):CoolLaser事業が投資フェーズから遂に収益化、収益拡大余地は大きい

*11:01JST トヨコー Research Memo(1):CoolLaser事業が投資フェーズから遂に収益化、収益拡大余地は大きい
■要約

トヨコー<341A>は、老朽化した工場等の屋根を独自工法で塗装・防水工事を行うSOSEI(ソセイ)事業と、老朽化した橋梁・鉄塔など社会インフラのサビを除去する加工装置を製造・販売するCoolLaser(クーレーザー)事業を展開している。祖業でもあるSOSEI事業は安定収益源としての役割を担い、目下は社会インフラ老朽化が社会問題となるなか、成長事業であるCoolLaser事業に経営資源を多く投下してきた経緯がある。足元では同製品の市販モデル上市を受けて収益拡大中であり、社会課題の解決の観点も相まって、動向が注目されている。

1. 2025年3月期の業績概要
2025年3月期の業績は、売上高が前期比84.9%増の2,025百万円となった。営業利益は301百万円であり、経常利益については262百万円、当期純利益は321百万円と黒字転換を果たし、全項目で過去最高となった。SOSEI事業は大型案件を背景に堅調に推移し、CoolLaserは装置販売が本格的に寄与した。CoolLaserの本格開発に着手した2019年3月期以降は赤字が先行し、継続していたが、製品の納品が始まったことで大きく収益化した。また、「G19-6000」シリーズ上市以降は研究開発費が減少したことも、収益性向上に寄与している。

2. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期通期の業績は、売上高が前期比48.1%増の3,000百万円、営業利益は同92.5%増の580百万円、経常利益は同113.0%増の560百万円、当期純利益は同49.5%増の480百万円と、いずれも過去最高を更新する計画となっている。計画では、今期12台のCoolLaserの納品を想定している。リードタイムは通常6ヶ月程度であり、受注残高6台(2025年3月)の実績があるため、計画達成には残り6台の受注が必要になる。直近のIPOや準推奨技術選定(国土交通省)に関わる報道と広告効果を踏まえると、計画達成の可能性は高いと見られる。

3. 中期経営計画の進捗状況
同社は2024年12月9日にCoolLaser事業の「中期経営計画」を発表している。2028年3月期までの各期の下限と上限の納品台数目標を設定しており、2026年3月期は9〜15台、2027年3月期は16〜29台、2028年3月期は35〜65台としている。また、2026年3月期を1期とした時の5期目に当たる2030年3月期において、120台を目標に掲げている。試算される国内市場規模800億円を踏まえると、拡大余地は著しく大きい。または海外展開を見据えている点もアップサイド要素だろう。今後は、生産体制、保守・管理、人員採用、コーポレート・ガバナンスなど、規模拡大に伴う組織運営の強化も併せて確認していきたい。

■Key Points
・SOSEI事業とCoolLaser事業の2本柱
・CoolLaser事業は研究開発から収益化フェーズに入り、業績拡大中
・2026年3月期業績は過去最高益。CoolLaser事業についても上振れ余地あり
・インフラが老朽化するなか、国内外でのニーズは大きく、アップサイドは大きい

(執筆:フィスコ客員アナリスト 三浦健太郎)


《HN》

記事一覧

  • 2025/07/17 12:32:後場に注目すべき3つのポイント〜売り一巡後は39600円付近まで下げ幅縮小
  • 2025/07/17 12:22:売り一巡後は39600円付近まで下げ幅縮小
  • 2025/07/17 12:19:日経平均は続落、売り一巡後は39600円付近まで下げ幅縮小
  • 2025/07/17 12:16:東京為替:ドル・円は堅調、前日の下落で買戻し
  • 2025/07/17 12:08:オービーシステム Research Memo(8):配当性向40%超を目指す。2026年3月期は1株当たり100円を予定
  • 2025/07/17 12:07:オービーシステム Research Memo(7):既存事業の拡大と新事業の創出・拡大で連結売上高100億円規模を目指す
  • 2025/07/17 12:06:オービーシステム Research Memo(6):2026年3月期は連結経営の拡大により、20%超の増収増益
  • 2025/07/17 12:05:オービーシステム Research Memo(5):2025年3月期の売上高は過去最高も、成長投資で営業・経常段階は減益
  • 2025/07/17 12:04:オービーシステム Research Memo(4):DXに対応したITイノベーション事業が伸長(2)
  • 2025/07/17 12:03:オービーシステム Research Memo(3):DXに対応したITイノベーション事業が伸長(1)
  • 2025/07/17 12:02:オービーシステム Research Memo(2):売上の約8割を日立製作所グループ、三菱電機ソフトウエアが占める
  • 2025/07/17 12:01:オービーシステム Research Memo(1):旺盛なシステム開発需要で売上高は過去最高。売上高100億円が視野に
  • 2025/07/17 11:56:注目銘柄ダイジェスト(前場):三井E&S、7&iHD、ブロドリーフなど
  • 2025/07/17 11:36:東京為替:ドル・円は下げ渋り、148円台前半での取引が続く
  • 2025/07/17 11:29:ほくほく---大幅反発、金利上昇効果は相対的に大きいとして国内証券が格上げ
  • 2025/07/17 11:24:レーザーテック---大幅続落、ASMLの受注本格回復には要時間との見方で
  • 2025/07/17 11:21:7&iHD---大幅反落、クシュタールが買収提案を撤回へ
  • 2025/07/17 11:20:三井E&S---大幅反発、船用エンジンなどの売上増加期待で国内証券が格上げ
  • 2025/07/17 11:09:いい生活 Research Memo(9):2017年3月期より1株当たり配当金は一貫して5.0円を維持
  • 2025/07/17 11:08:いい生活 Research Memo(8):中期的に顧客法人数5,000社、月額顧客あたりAPRU10万円を目指す